コテやアイロンの熱で髪は傷む?最適な温度は?

コテやアイロンの熱で髪は傷む?最適な温度は?

髪に熱を与えることにより、巻き髪やストレートヘアを作る事が出来るコテ(カールアイロン)やストレートアイロン。ヘアダメージが気になる方も多いと思いますが、熱による髪へのダメージは実際はどのようなものなのでしょうか?
今回は、コテやアイロンの熱が髪に与えるダメージの解説と髪質に合わせたオススメの温度も、あわせてご紹介します。

【基礎知識】コテやアイロンで髪の形が変わる理由は?

髪が乾いているのに、コテやアイロンを使うと髪から煙の様な、白っぽい気体が出てきたことはありませんか?
それはいわゆる「湯気(蒸気)」。コテやアイロンの熱で髪内部の水分を飛ばすことによって、巻き髪やストレートヘアを作っています。

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髪の毛は乾いている状態でも内部に水分が保持されており、健康な髪の場合、髪内部には12%から15%ほどの水分が保たれています。
この水分を数%、熱によって飛ばすことでカールやストレートの形を作っています。

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ちなみに、髪はほとんどがタンパク質で構成されています。

コテやアイロンの熱で痛む理由は?

コテやアイロンの熱が髪に与える影響として、

  • 乾燥によるキューティクルへのダメージ
  • タンパク質の熱変性(タンパク変性)

があります。

■乾燥によるキューティクルへのダメージ
うろこ状に重なって、髪表面を覆っているキューティクルは髪のツヤ感や手触りに大きく関わっており、キューティクルが剥がれたり傷んだりすると枝毛や切れ毛の要因にもなります。

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このキューティクルは、コテやアイロンによるスタイリングはもちろん日常的なドライヤーやブラッシングでも剥がれたり傷ついたりする、とってもデリケートな存在です。

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キューティクルは濡れると開き、逆に乾いているときは閉じる性質をもっています。この性質により、髪内部の成分や水分を守る役割を果たしています。

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■乾燥によるキューティクルへのダメージ

ほとんどがタンパク質で出来ている髪の毛は、熱を与えすぎると固まってしまいます。生卵に熱を加えると、ゆで卵になるのと同じ原理です。

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これを、「タンパク質の熱変性(タンパク変性)」といいます。

「タンパク質の熱変性(タンパク変性)」により、髪内部のタンパク質が集まって固まってしまうとあちこちに埋まらない空洞(ダメージホール)が出来てしまい髪が濡れてキューティクルが開くたびに、髪内部の成分や水分が流出しやすくなります。

「タンパク質の熱変性(タンパク変性)」は、髪が乾いている状態だと約130℃ぐらいから、髪が濡れていると、約60℃ぐらいから熱変性が始まってしまいます。

へアアイロンを低い温度にしたら傷まない?

「タンパク質の熱変性(タンパク変性) 」を考えた場合、熱変性の心配の無い130℃以下でスタイリングした方が、髪に優しいのは事実です。

しかし、コテやアイロンを髪に当てたとき、コテやアイロンの発熱部分は冷えた髪に熱を奪われるため、約50℃ほど温度が下がります。

そのため、極端に低温でスタイリングした場合カールやストレートがつきにくく、同じ毛束に何度も・じっくりとコテ・アイロンを通すこととなり髪へ過度に摩擦や熱を与えてしまい、結果的にダメージに繋がる恐れも。

また、低温でスタイリングすることで朝から夜までキープされない巻き髪・ストレートヘアになってしまうことも。
少し高めの温度・短時間でカールやストレートを作る方が、仕上がりはもちろん、髪の傷みも少なく済みます。

自分の髪質に合った温度を見つけるだけではなく、髪にやさしいアイロンを使うのもおすすめ♡

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ヘアアイロンを使う前に髪に何かつけてれば傷まない?

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髪へのダメージを考え、コテ・アイロン前にアウトバストリートメントや、ヘアオイルを塗っている方も少なくないと思います。
しかし、水分が多く、髪をしっとりさせるタイプのアウトバストリートメントの場合、濡れ髪・湿り髪に、コテやアイロンを使うこととなります。
髪が濡れているとき、髪の表面にある「キューティクル」が水分によって柔らかくなっており、タオルでゴシゴシするだけでも傷ついたり剥がれたりすることがあります。

また、「タンパク質の熱変性(タンパク変性) 」は髪が濡れていると、約60℃ぐらいから始まってしまいます。

そのため、濡れ髪・湿り髪にコテやアイロンを使った場合は、髪の表面にあるキューティクルを摩擦や熱による乾燥で痛めつけ、髪内部に埋まらない空洞(ダメージホール)を作ることとなります。

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水分が多い・髪をしっとりさせるタイプの、アウトバストリートメントを使用した場合はドライヤーできちんと乾かしてから、コテ・アイロンを使いましょう。

また、ヘアオイルを使用する場合も注意が必要です。

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スキンケアの場合、お肌の潤いを閉じ込めるために乳液などでフタをするように保湿を行いますよね。髪にヘアオイルを塗ったときも、お肌と同じくフタをするように髪表面に膜がはられます。
膜があると、熱から髪の毛が守られるような印象を持ちますが、今回の記事で書いてきた通りコテやアイロンは、髪内部の水分を飛ばすことで巻き髪やストレートヘアを作っています。

ヘアオイルの油分が、髪内部の水分を飛ばすことを阻害し巻き髪やストレートがうまく作れず熱を与える時間が増えたり、高温じゃないとクセがつかない事も…髪に何かつけるのは、スタイリング後がオススメです。

※ヘアアイロン前の使用を推奨しているスタイリング剤を除く

髪質に合わせたオススメの温度とは?

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髪質に沿った、オススメの目安温度をご紹介します。
あくまでも目安の温度ですので、髪のダメージ度合いやカール・ストレートのキープ具合を見ながら、自分にぴったりな温度を探していただくことが重要になってきます。

■180℃以上がおすすめ

  • 癖が強い
  • 髪が太い
  • 髪が多い
  • ヘアカラーもパーマも未経験(バージン毛)
  • 湿気が多いと膨らみやすい(親水性毛)
  • 硬い髪質

これらの髪質の方は、カールやストレートのクセがつきにくく低温でスタイリングした場合、同じ毛束に何度も・じっくりと、コテ・アイロンを通すことになりかねません。
また、湿気を含みやすい髪やヘアカラー・パーマの経験が無い髪は15%近く水分を含んでいるためしっかり髪から水分を飛ばさないとカールやストレートの形が付けにくいことも。

■160~180℃がおすすめ

  • 普通毛
  • 髪の悩みがない

■100~160℃がおすすめ

  • ダメージが目立つ(濡れるととろんと柔らかくなる髪)
  • くせ毛
  • 柔らかく細い毛
  • 湿気の影響を受けにくい(撥水毛)

ダメージが目立つ髪や、湿気の影響を受けにくい髪の場合、髪内部の水分が10%前後と、コテやアイロンでのスタイリングにギリギリ必要な水分しか保持されていない場合も。
コテやアイロンの温度が高すぎる場合、乾燥によるダメージが増えかねません。
また、毛が細い方はコテやアイロンによる熱の影響を受けやすいため、温度も低めに設定して細かく毛束を取ってスタイリングした方が髪へのダメージを抑えることが期待できます。

■60~100℃がおすすめ

  • ハイダメージ毛
  • ブリーチやカラーを繰り返している毛

まとめ

今回は、コテ・アイロンの熱による髪へのダメージや、髪質に合わせた目安の温度をご紹介して参りました。

髪へのダメージを抑えたスタイリングを行う場合は温度以外にも

  • 一度に巻きやすい・はさみやすい髪の量を取る
  • コテ・アイロンを毛束にあてる時間

もとっても重要です!

他にも、髪の傷みについてのコラムをご用意しておりますので、あわせてご覧ください♡

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