【基礎知識】クセ毛の要因
髪内部の構造や成分からクセ毛の要因について簡単に説明していきます。
髪の毛は8割以上がタンパク質で出来ています。このタンパク質達は、髪内部でハシゴの様に結びつくことで 髪のしなやかさやコシを生み出しています。今回関係してくるのは、この結びつきの中でも「シスチン結合(ジスルフィド結合)(S-S結合)」というもの。
クセ毛の要因①髪内部のタンパク質達の結びつきが歪んでいる
もともと直毛の方や、髪のクセが弱い方の場合は内部のタンパク質達がまっすぐ結びついていますが、クセ毛の場合曲がった状態で結びついてしまいます。
この「タンパク質達の結びつきの違い」は、毛穴のゆがみから発生しているため非常に強いクセとなって現れます。髪が濡れている状態でもクセが取れることはほとんどありません。
クセ毛の要因②髪内部の成分に偏りが出ている
髪内部のほとんどは コルテックスと呼ばれるタンパク質で構成されています。
髪内部にぎっしりと並んでいるコルテックスですが、実は水に馴染みやすい柔らかなタイプと水に強いかためのタイプと2種類で構成されています。(オルソコルテックスとパラコルテックス)
この2種類のコルテックスは、ホルモンバランスや栄養状態、加齢といった様々な要因からそのバランスを崩します。
バランスが悪いとうねりが強い髪となってしまいます。ドライヤーによるブローやストレートアイロンで髪を伸ばすことで多少は改善されますが、やはり髪内部のタンパク質が要因となっているため、湿気や汗によりクセが戻ってしまいがちです。
縮毛矯正の仕組みとストレートパーマとの違い
■縮毛矯正の仕組み
縮毛矯正は「髪内部のタンパク質達の結びつき」を専用の薬剤で切り、髪をまっすぐにさせた状態で再度結びつかせることで髪のクセを矯正します。
この「髪をまっすぐにさせた状態」が、縮毛矯正の仕上がりにとても重要でストレートアイロンを用いてしっかりと髪を伸ばす作業が必要になります。
■ストレートパーマとの違い
ストレートパーマ(ストパー)も縮毛矯正と同様に、「髪内部のタンパク質達の結びつき」を変えていくもの。ですが、ストレートパーマはストレートアイロンを使用しません。また、ストレートパーマはクセ毛にかけるものではなく パーマのかかった髪を元に戻すための施術です。
「縮毛矯正もストレートパーマも、同じように髪をまっすぐにするものじゃないの?」と、誤解を招きがちですが、このように施術の目的やストレートの持ちなど大きく異なります。
縮毛矯正のメリットとデメリット
髪の内部からクセを正すことの出来る 魅力ある縮毛矯正ですが、ここでメリットとデメリットをそれぞれ挙げてみましょう。
縮毛矯正のメリット①頑固なクセ毛からの解放
アイロンでいくら伸ばしても取れなかったクセやうねりも、縮毛矯正で髪内部から変えることで、理想のうるつや髪に♡天然パーマからのイメチェンも、叶えることが出来ます。
縮毛矯正のメリット縮毛矯正のメリット②湿気や汗にも強い
梅雨時期や汗をかく夏場は、湿気による広がりやうねりをはじめとしたヘアスタイルの崩れに一喜一憂…。縮毛矯正をかけると、そんなお悩みからも解放!
縮毛矯正のメリット③朝の支度がラクチン♡
しっかり乾かして寝たのに翌朝ガッツリついている寝グセ… まとまらない髪に、いつもバタバタになって慌てる朝…
毎朝の身だしなみも、縮毛矯正をかけることで時短に繋がります。
縮毛矯正のデメリット①ヘアダメージ
髪の内部に作用する強い薬剤に加えアイロンを用いた熱処理も施す縮毛矯正は、数あるヘアメニューの中でも髪へ大きく負担をかけます。
一度縮毛矯正をかけた部分は半永久的に維持できるので、2度目以降は根元部分のみ縮毛矯正を行うなど、髪の健康を考えたお付き合いが必要です。
また、もともとの髪のダメージが目立つ場合は 美容師さんの方から縮毛矯正をお断りされることも…!
縮毛矯正のデメリット②理想のストレートにならない
いざ縮毛矯正をかけみたのは良いものの、理想のストレートにならずに結局毎日アイロンを使うことに…
なんてことは本末転倒な上に髪への余計なダメージにも繋がりますので、担当の美容師さんとよく相談し再度施術して貰う方がベター◎
縮毛矯正のデメリット③コテ(カールアイロン)の巻きが出来なくなる?
髪の内部から変えてしまう縮毛矯正は、かける事によってコテ巻きのカールが持たなくなることがあります。「クセを抑えて、巻き髪も楽しみたい」といった場合は、クセが出やすい根元から中間部分にかけてのみ縮毛矯正をかけるなど、ライフスタイルに合わせて施術して貰いましょう!
また、髪全体に縮毛矯正をかけた場合でも、巻き髪がキープできないからといって極端に高温・長時間コテを当てるのは厳禁です。
スタイリング剤などを用いて、カールをキープすることをオススメします。
髪のクセ別♡縮毛矯正をかけ直す期間・頻度
ここで、髪のクセごとに分けた縮毛矯正をかけ直す目安の期間・おおよその頻度について解説。
元々の髪のダメージやヘアカラーの有無によっても変わってきますので、担当の美容師さんとしっかり打ち合わせた上で施術をして貰って下さいね♡
クセ強めな方…3ヶ月前後が目安
根元から強くうねっている髪の場合、アイロン(ストレートアイロン)で伸ばすのも一苦労…。3ヶ月に1回の頻度で、縮毛矯正をかけるのが良いでしょう。担当の美容師さんへしっかり相談しながら、施術して貰いましょう♡
ボリュームが気になる方…半年に一度が目安
髪をすいても変に膨らんだり湿気でうねる髪の場合は、半年に一度くらいのペースで縮毛矯正をして貰うのがベターです。
髪全体のシルエットが整うので、アイロンやコテで軽く整えるだけで 理想のうるつや髪に♡
クセがゆるやか…半年に一度が目安
髪のクセはほとんど無いけど、暑くなると広がっちゃう!毎日のアイロンが面倒、ドライヤーだけで綺麗な髪に仕上げたい!
といった方は、季節や髪のダメージ具合を見つつ年に1回ほどで十分かも。
過度に縮毛矯正をしてしまうと、余計なヘアダメージに繋がりますのでご注意を!
まとめ♡
クセ毛の要因から、縮毛矯正の仕組みとメリット・デメリットについて解説いたしました。
根元や髪全体はもちろん、うねりやすい・崩れやすい前髪にだけ縮毛矯正をかけるなど、部分的な施術に対応してくれる美容室さんがほとんどです。
髪の状態やお悩みをもとに、行きつけの美容室へ相談してみるのも良いかも♡